40代になってからオーストラリアへの留学を考える人が、今増えています。これまでの人生経験や社会人としてのキャリアを持ちながら、新たに語学や専門分野を学び直したいという思いから、「今だからこそ行きたい」と留学を選ぶ方が少なくありません。
とはいえ、40代という年齢での留学に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。英語は本当に身に付くのか、ワーキングホリデーは利用できるのか、学校の選び方はどうすればいいのか、費用はどのくらいかかるのか――さまざまな疑問やハードルがあるのも事実です。
この記事では、オーストラリア留学を検討する40代の方に向けて、実際のメリット・デメリットを整理しながら、語学留学の費用やおすすめのプラン、学校の選び方、さらにはおすすめの語学学校まで幅広くご紹介します。
年齢にとらわれず、第2のステージに踏み出したい方へ。この記事が、オーストラリア留学という選択を前向きに考えるきっかけとなれば幸いです。
この記事のポイント:
- 40代でオーストラリア留学を目指す人が増えている背景や理由がわかる
- 年齢に関係なく英語力を伸ばす方法や学習のコツが理解できる
- 40代の人にとっての学校の選び方や留学スタイルなど実現しやすい計画の立て方がわかる
- 留学にかかる費用や働きながら学ぶ制度について知ることができる
40代でオーストラリア留学を考える人が増えている理由
- 40代からの留学は本当に遅くないのか?
- 40代でも英語力はしっかり伸ばせる?
- 留学を通じて人生を見直す人が増えている背景
- 年齢に関係なく学べるオーストラリアの文化
- 社会人が安心して通える環境が整っている理由
40代からの留学は本当に遅くないのか?
40代からの留学は、決して遅すぎるわけではありません。むしろ、人生経験や仕事での積み重ねがある今だからこそ、学びの意味や価値を深く感じられる時期とも言えるでしょう。「若い頃に留学しておけばよかった」と思っている人ほど、実際に行動に移したときの学びの深さに驚くはずです。
オーストラリアの教育文化は、日本と比べて年齢による制限がずっと緩やかです。語学学校、専門学校、大学など、どの教育機関でも年齢やキャリアに関係なく学び直す人が多く、40代や50代での入学も特別なことではありません。「学びたいと思ったときが、最適なタイミング」という考え方が広く浸透しており、実際に年齢を理由に受け入れを拒まれることはまずありません。
また、40代になると、留学を「人生を見つめ直す時間」として位置付ける人が増えています。これまでの仕事や生活を一度整理し、自分が本当にやりたかったことや、これからどう生きていきたいのかを考えるきっかけとして、海外での学びを選ぶ方が少なくありません。その動機の強さは、若い留学生にはない大きなエネルギーになります。
例えば、30代後半でキャリアの方向性に悩みを抱えていた日本人女性が、40代に入ってからオーストラリアの語学学校へ短期留学。その経験をきっかけに自信を取り戻し、専門コースに進んだのち、現地での就職にもつながったというケースがあります。語学力や知識以上に、自分自身の可能性を信じ直すことができたと語っていました。
もちろん、家庭や仕事とのバランス、経済面など、現実的な課題はあります。ただ、それらを理由に行動を先延ばしにしてしまうのはもったいないことです。40代は、決して遅れを取り戻すための時間ではありません。「これからの人生を自分らしく生きるために、学び直す時期」と捉えることで、留学はまさに人生の転機となり得ます。
今日という日は、これからの人生の中で一番若い日です。だからこそ、今動き出すことには大きな意味があります。40代の留学は、遅いどころか、今この瞬間がベストタイミングかもしれません。
40代でも英語力はしっかり伸ばせる?
年齢に関係なく、英語力はしっかりと伸ばせます。実際、40代で英語を学び始めて成果を出している人はたくさんいます。語学習得において重要なのは、若さよりも「目的意識」と「継続力」です。40代はまさにその2つをしっかり持っている世代だからこそ、効率よく学べる土台がすでに整っているとも言えるでしょう。
記憶力のスピードや瞬発力は若い頃と比べて変化しているかもしれませんが、集中力や持続力、そして「自分に合った学習法を見つける力」はむしろ高まっているのが40代の強みです。何より、人生経験の中で身につけた“学びの工夫”を活かすことができます。
例えば、日常の中で英語に触れる習慣を作るだけでも、大きな違いが出てきます。通勤中に英語のポッドキャストを聞いたり、気になるニュースを英語で読んだりと、小さな積み重ねが力になります。さらに効果を高める方法として、好きな映画を英語字幕で繰り返し見るという学習法もおすすめです。お気に入りの俳優が出ている作品であれば、飽きずに何度も見られますし、「この場面でこう言うんだ」と情景とセットで覚えることで、自然な表現が記憶に残りやすくなります。
ここで大切なのは、「苦行」にしないこと。学びを義務として捉えるのではなく、「日常に溶け込ませて楽しむ」というスタンスを持つことで、継続がずっとラクになります。40代は、ただがむしゃらにやるのではなく、計画的に・戦略的に学ぶ力をすでに持っている世代です。そのスキルを活かせば、無理なく前進することができます。
また、オーストラリアの語学学校では、年齢層や目的別にクラスを分けている場合も多く、同世代の仲間と一緒に学べる環境が整っているのも心強い点です。「周囲が若い人ばかりで浮いてしまうのでは」と心配する必要はありません。むしろ、真剣に取り組む姿勢が周囲に良い影響を与えることもあります。
最初から完璧を目指す必要はありません。1日10分でも、1つのフレーズでも、「続けること」を優先にしていけば、着実に力はついていきます。
そして何より、英語を学ぶことで「世界とつながる自分」を感じられるようになるのは、40代にとって大きな刺激でもあり、喜びでもあります。
学びに遅すぎるということはありません。むしろ、自分の意思で「今学びたい」と思えるタイミングこそが、語学習得に最も適した瞬間なのです。
留学を通じて人生を見直す人が増えている背景
留学を「語学や資格取得のため」だけでなく、「人生そのものを見直すきっかけ」として選ぶ40代が増えています。若い頃のように勢いで動くのではなく、自分のこれまでのキャリアや価値観と向き合いながら、「これからの人生をどう生きたいか」をじっくり考えたうえで留学を選ぶ。そんな人たちが、今、確実に増えてきているのです。
この背景には、人生100年時代という社会的な変化があります。かつては40代といえば「キャリアの折り返し地点」や「家庭中心の安定期」といったイメージが強かったかもしれませんが、今では「もう1度自分の人生を設計し直すタイミング」として捉える人が多くなっています。
そしてこの年代だからこそ、海外での学びや暮らしを、単なる刺激ではなく「自分をリセットし、再構築する機会」として受け止められる余裕があります。長年日本で培ってきたアイデンティティがあるからこそ、変に外国かぶれすることもなく、必要なものを必要な分だけ取り入れる――そうした冷静さや柔軟さも、40代の留学の大きな強みです。
もう1つ注目すべき点は、「日本を外から見ることで得られる視点」です。
例えば、公共交通の正確さ、サービスの質、食や文化の豊かさに加え、人との距離感、礼儀正しさ、他人を思いやる気持ちなど──。日本ではごく自然に存在していた価値観が、実は非常に繊細で独特な文化の中で育まれていたことに、海外で暮らすことで気づくことが少なくありません。
世界のどこを見渡しても、1億人以上の人口を抱える国で、これほど平和的で礼儀正しく、他者を思いやる文化が自然に根づいている国は多くありません。日本人自身だけでなく、日本を訪れた外国人が「日本は特別だ」と感じる理由も、こうした背景にあるのです。
これは決して「日本が一番」と言いたいのではなく、「自分がどんな文化の中で育ってきたか」を客観的に理解するチャンスだということ。そうして自分の価値観の土台を見直すことで、「自分が本当に大切にしたいもの」「これからの人生に何を取り入れていきたいのか」が、より明確になっていきます。
このように、留学はスキルアップやキャリアの再構築という実利的な面だけでなく、「自分自身の軸を再確認するための旅」として、大きな意味を持つようになってきています。人生の半ばに差し掛かった40代だからこそ、その旅の意味は深く、豊かなものになるはずです。
年齢に関係なく学べるオーストラリアの文化
オーストラリアでは、年齢に関係なく学び続けることが社会的にごく自然なこととして受け入れられています。語学学校やTAFE(公立職業訓練校)、大学などには、20代の学生だけでなく、40代以上の社会人やリタイア後に学び直す人など、幅広い年齢層の学習者が在籍しています。
こうした学びのスタイルが成立している背景には、教育に限らず、オーストラリア社会全体に根づいている「多様性を尊重する価値観」があります。
たとえば、職場では年齢や国籍、性別に関係なく採用されるのが一般的で、履歴書に生年月日を記載する必要もありません。スキルや人間性が重視されるため、「年齢が壁になるのでは」といった不安は持たなくて済むことが多いのです。
また、日常生活でも文化的な多様性が自然に共存しています。街中にはインド系、ベトナム系、中東系、ヨーロッパ系など、さまざまなルーツを持つ人々が暮らしており、それぞれの食文化や言語が地域に溶け込んでいます。こうした環境にいることで、「違いを受け入れる」ことがごく当たり前の感覚として身についていきます。
さらに、日本人にはあまり知られていない文化的な特徴として、「Acknowledgement of Country(アクノレッジメント・オブ・カントリー)」という習慣があります。これは、イベントや会議、学校の集まりなどの冒頭で、その土地の伝統的所有者であるアボリジニやトレス海峡諸島民に敬意を表する一言を述べるというものです。
“I would like to acknowledge the Traditional Owners of the land on which we meet today, and pay my respects to their Elders past, present and emerging.”
(本日私たちが集まっているこの土地の伝統的所有者に敬意を表し、過去・現在・未来の長老たちに敬意を捧げます)
こうした習慣は、単なる形式ではなく、多様な価値観や背景を持つ人々が対等に共に暮らしているという意識を支える文化的な支柱にもなっています。
加えて、オーストラリア人の国民性そのものが、非常にフレンドリーで開かれているという点も、40代からの留学には大きな安心材料になります。
彼らは陽気で、日常的にジョークを飛ばし合い、ちょっとした会話でもすぐに笑い合えるような、ノリの良さを持っています。初対面の人でも気さくに声をかけてくれるため、「英語にまだ自信がない」という段階でも会話を楽しみやすいのが特徴です。
特に、お酒を飲むことが好きな方にとっては、パブ文化も魅力の一つです。オーストラリア人はビールが大好きで、仕事終わりや週末にパブに集まり、知らない人とも自然に会話が始まります。英語の練習にもなりますし、友達づくりの場としても非常におすすめです。
このように、オーストラリアには年齢や文化の違いを超えて人とつながれる土壌があります。だからこそ、40代であっても自然体のまま、学びと暮らしの両方を楽しめる環境が整っていると言えるでしょう。
社会人が安心して通える環境が整っている理由
社会人にとっておすすめの語学学校とは、単に授業の質が高いだけではなく、「学びやすさ」や「安心して通える環境」が整っていることが重要なポイントになります。限られた時間やエネルギーの中で留学を決意する40代にとっては、無理なく続けられるかどうかが学習成果に直結してくるからです。
まず注目したいのは、授業内容が実践的で、社会人が必要とする英語スキルをしっかりカバーしているかどうかです。日常会話だけでなく、職場で使えるビジネス英語やメールの書き方、プレゼンテーションの練習など、リアルな場面に近い形で学べるプログラムが用意されている学校は、特に評価が高くなります。
また、年齢層のバランスも重要な視点です。語学学校の中には「30歳以上限定クラス」や「大人向け集中講座」を設けているところもあり、落ち着いた雰囲気の中で学びたい社会人にとっては、安心して通える環境となります。同じような目的や背景を持ったクラスメートがいることで、共感し合える場面も多く、モチベーションの維持にもつながります。
さらに、学校のサポート体制にも注目しておくと良いでしょう。入学前から生活相談や学習計画のアドバイスをしてくれるカウンセラーが在籍している学校もあり、留学生活全般を支える体制が整っているところは、初めての留学でも安心感が違います。特に、日本人カウンセラーがいる学校であれば、日本語で相談できるという安心感も加わります。たとえ現地スタッフであっても、多くの学校では留学生への対応に慣れているため、わかりやすく丁寧なサポートを受けることが可能です。
このように、授業内容・年齢層・サポート体制の3つを軸に学校を比較していくことで、自分にとって最も安心して学べる語学学校を見つけやすくなります。
そして後半のセクションでは、実際に40代の社会人におすすめできる語学学校をいくつかご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
40代ならではのオーストラリア留学スタイルと学校の選び方
- 自分に合った留学スタイルをどう見極める?
- 語学学校を選ぶときのチェックポイント
- 社会人におすすめの語学学校とは?
- 40代でも大学・大学院への留学は可能?
- 留学費用はどれくらいかかるのか
- 40代でもワーキングホリデーは利用できる?
- 忙しい人にはハイブリッド型の留学という選択肢も?
自分に合った留学スタイルをどう見極める?
自分に合った留学スタイルを見極めることは、留学を成功させるうえでとても重要なポイントです。せっかく時間とお金をかけて海外に出るのであれば、目的に合った学び方を選ぶことで、満足度と成果の両方を高めることができます。
40代の留学では、「誰かと同じスタイル」ではなく、「自分にとって最適なスタイル」が何かを見つけることがカギになります。判断に迷ったときは、以下の3つの視点で整理すると見極めやすくなります。
1️⃣ 目的から考える:何のために留学したいのか?
- ✏️ 英語力を基礎から身につけたい(語学留学)
- 💼 ビジネス英語や専門スキルを習得したい(専門学校・TAFE)
- 🌏 海外移住や永住を視野に入れている(大学・キャリアパス重視)
- 🔄 自分の人生を一度リセットして視野を広げたい(カルチャー体験+語学)
2️⃣ 時間と予算から考える:どれだけの期間・費用をかけられるか?
- ⏳ 短期(1~3か月)→ 語学力の基礎づくりや体験型に向いている
- 📆 中期(4~6か月)→ 英語力+キャリアの棚卸しに活用できる
- 📚 長期(半年以上~)→ TAFE進学や専門スキルの取得などに対応
3️⃣ 生活スタイルから考える:どんなペースで学びたいか?
- 🕘 1日しっかり授業を受けたい → フルタイムコース
- 🧘♀️ 自分のペースでじっくり学びたい → パートタイム/セミインテンシブ
- 💻 通学が難しい or 並行して働きたい → オンライン+短期集中型など
このように、「目的」「時間・予算」「学習ペース」の3軸から自分に合った留学スタイルを整理していくと、選択肢がより具体的に見えてきます。完璧な答えを出そうとするよりも、「今の自分にとって一番納得できる選び方」を見つけることが、満足度の高い留学につながるはずです。
語学学校を選ぶときのチェックポイント
語学学校を選ぶ際は、学費や立地だけで判断するのではなく、自分の目的やスタイルに合っているかどうかをしっかり確認することが大切です。特に40代での留学では、「落ち着いて学べるか」「サポートがあるか」といった視点も加えて選ぶと安心です。
以下のポイントを意識しながら、学校選びを進めてみてください。
📘 1. コース内容とレベル分け
- 🔍 自分の英語力に合ったレベル分けがされているか
- 🎯 日常会話、ビジネス英語、試験対策など、目的に合ったコースがあるか
- 🧩 カリキュラムの内容や進度は無理がないか
👥 2. クラスの年齢層と国籍バランス
- 👨👩👧👦 クラスメートの年齢層は幅広く、40代でも馴染みやすいか
- 🌍 特定の国籍に偏っていないか(英語を使う機会が多くなる)
- 🤝 同世代の留学生がいると、気持ちの面でも安心
🧑🏫 3. 教師の質と授業スタイル
- 📜 教員は資格を持ち、指導経験が豊富か
- 🗣️ 一方通行の講義ではなく、参加型の授業スタイルか
- 📈 フィードバックや評価体制がしっかりしているか
🧳 4. サポート体制と日本語対応の有無
- 💬 カウンセラー(アドバイザー)が常駐しているか
- 🗾 日本人スタッフがいる場合、日本語での相談が可能で安心
- 🏠 住まいや生活、ビザ、進路相談なども対応してくれるか
※英語での対応が基本の学校でも、多くは留学生慣れしており、丁寧なサポートをしてくれます。
こうしたポイントをひとつずつチェックしながら比較していくことで、自分にとって最も学びやすく、続けやすい学校が見えてきます。
情報収集に不安がある場合は、信頼できる留学エージェントに相談するのも一つの方法です。
ただし、何も決めずに相談するのではなく、自分なりの判断軸や優先順位を持って相談することで、より的確なアドバイスが得られやすくなります。
社会人におすすめの語学学校とは?
語学学校を選ぶ際は、授業の質やサポート体制だけでなく、年齢層・国籍バランス・学習環境なども重要な判断材料になります。ここでは、40代の社会人にとって安心して学べる語学学校を、オーストラリアの主要都市別にご紹介します。
いずれの学校も、以下のような特徴を持っています:
- 30〜50代の学習者も在籍しやすい落ち着いた雰囲気
- 少人数制クラス、会話重視の授業、実用的なカリキュラム
- 日本人比率が比較的低く、多国籍な環境で英語漬けに
- 日本人スタッフまたは丁寧なサポート体制が整っている
また、費用感をイメージしやすいよう、参考為替レートA$1=約100円として、1ヶ月(4週間)および3ヶ月(12週間)の授業料の目安を記載しています(時期やキャンペーンにより変動あり)。
都市別おすすめ語学学校リスト(日本円換算費用・日本人比率つき)
学校名 | 都市 | 日本人比率 | 4週間費用(目安) | 12週間費用(目安) |
---|---|---|---|---|
English Language Company (ELC) | シドニー | 約10% | 約16万円 | 約48万円 |
Greenwich English College (Sydney) | シドニー | 8〜13% | 約14〜16万円 | 約42〜48万円 |
International House (IH) Sydney) | シドニー | 5〜10% | 約14万円 | 約42万円 |
Discover English | メルボルン | 10〜15% | 約15万円 | 約45万円 |
Oxford House College (OHC) | メルボルン | 約5% | 約14万円 | 約42万円 |
Albright Institute | メルボルン | 6〜7% | 約12〜14万円 | 約36〜42万円 |
Langports English College | ブリスベン | 5〜10% | 約15〜17万円 | 約45〜50万円 |
Greenwich English College (Brisbane) | ブリスベン | 約7% | 約14〜16万円 | 約42〜48万円 |
Kaplan International (Brisbane) | ブリスベン | 5〜10%未満 | 約15〜17万円 | 約45〜52万円 |
Phoenix Academy | パース | 4〜6% | 約16万円 | 約49万円 |
Milner International College | パース | 約10% | 約15万円 | 約45万円 |
Kaplan International (Perth) | パース | 8〜10% | 約15〜17万円 | 約45〜50万円 |
このように、都市や学校によって雰囲気や費用感、サポート内容が異なります。
短期の語学留学でも、これらの学校であれば落ち着いた環境で効率よく英語を学びながら、国際的な交流も楽しむことができます。
気になる学校があれば、公式サイトや留学エージェントを通じて最新のコース情報やキャンペーン、滞在プランも含めてチェックしてみてください。
40代でも大学・大学院への留学は可能?
結論から言えば、40代からでもオーストラリアで大学や大学院に留学することは可能です。現地では年齢に関係なく「学びたい人を歓迎する」文化が根付いており、実際に30代・40代・50代の学生も多く在籍しています。
ただし、可能である一方で、いきなり大学や大学院へ進学するのはハードルが高いのも事実です。特に英語に自信がない状態で本課程から始めるのは、現実的にはおすすめできません。そこで注目したいのが、段階的に進学を目指すという現実的なアプローチです。
大学院は「キャリアアップ」に最適なルート
オーストラリアの大学院(Master by Coursework)は、専攻によっては1年で修了できるプログラムが多数あります(例:ビジネス、教育、観光、ITなど)。英語に不安がある場合は、入学前に語学学校で半年〜1年準備するのが一般的です。
このように、語学準備と大学院を合わせておよそ2年で修士号を取得できるため、アメリカや日本の大学院(通常2〜3年)に比べて、時間・費用の両面で非常に効率的です。
- 大学院の年間授業料:約280万〜400万円
- 語学学校と大学院を合わせた総費用目安:約500万〜600万円
この2年の計画でキャリアアップを目指せるのは、忙しい社会人にとって非常に魅力的な選択肢です。
学士号を目指すなら「TAFE → 大学編入」が現実的
一方、これから新しい分野を基礎から学びたい方や高卒の方が学士号(Bachelor)を取得したい場合、大学にいきなり3〜4年通うのは、費用と時間の面で大きな負担となります。
その代替ルートとして有効なのが、まずTAFE(テイフ)という職業訓練校で学び、そこから大学へ編入するステップアップ型の進学ルートです。
TAFEとは?
TAFE(Technical and Further Education)は、オーストラリア全土に約470校以上存在する公立の職業訓練校です。各州政府が運営しており、専門スキルを実践的に学べる教育機関として広く信頼されています。
主な特徴は以下の通りです:
- 分野はビジネス、IT、建築、看護、福祉、ホスピタリティなど多岐にわたる
- 学費は大学より安く、年間約150万〜250万円
- 日本の専門学校に近いが、正式な高等教育機関として、大学への単位移行(編入)にも対応
- 実践的スキル+アカデミック基礎が両方身につく
柔軟な進学ルートが選べる
TAFEで2年のディプロマ課程を修了すれば、最大で大学2年次または3年次に編入できるコースもあります。これにより、大学フルコース(3〜4年)よりも、時間的にも学費的にも柔軟に進学が可能です。
また、TAFE卒業後に一度日本に帰国し、数年働いた後に再度オーストラリアの大学へ編入するというルートも理論上は可能です(※単位の有効性や英語力の再証明など、事前の確認は必要)。
このように、TAFE → 大学編入という形で進めることで、「いきなりフルタイム学生になるのは不安」という40代の方でも、段階を踏みながら確実に学士号を目指すことができます。
まずは語学学校から始めるのが現実的
どの進学ルートを目指すにしても、40代の留学はまず語学学校で英語力を強化するところから始めるのが現実的です。語学学校でリスニングやスピーキングに慣れ、学習習慣や現地の生活スタイルに慣れておくことで、大学・大学院での学びにもスムーズにつながります。
まとめ:40代だからこそ意味のある選択ができる
- 語学学校 → 大学院(約2年で修士取得)
- 語学学校 → TAFE → 大学編入(3〜4年で学士取得)
- 語学学校 → TAFEのみ(実践的な資格取得・キャリアチェンジ)
こうしたルートが用意されているのは、オーストラリアの教育制度が柔軟で実践的であることの証です。
40代の留学は、遅いのではなく「今だからこそ、自分の軸で戦略的に選べるチャンス」です。現実的で意味のある選択肢として、大学・大学院進学も十分に視野に入れてみてください。
留学費用はどれくらいかかるのか
留学を検討する際、もっとも気になるのが「結局どれくらいお金がかかるのか」という全体像です。前のセクションでご紹介したように、授業料は学校・都市・コース内容によって異なりますが、それ以外にも生活を支えるための費用が発生します。
ここでは、3か月間の留学を想定した場合の“授業料以外の費用”について具体的に解説し、最後に授業料とあわせた全体のイメージを【3つのプラン別】にまとめます。
滞在費(家賃)
- ホームステイ:A$280〜350/週(約28,000〜35,000円)
- シェアハウス:A$200〜300/週(約20,000〜30,000円)
- 【3か月の目安】:約24万〜42万円
食費・生活費・交通費
- 自炊中心:月3〜4万円/外食多め:月5〜7万円
- 交通費(通学+移動):月5,000〜8,000円程度
- 【3か月の目安】:約12万〜22万円
海外保険・ビザ申請
- 学生ビザ申請料:A$710(約7万円)
- 海外留学生保険(OSHC):約5,000〜6,000円/月
- 【3か月合計】:約8万円
航空券(往復)
- 日本〜オーストラリア(往復エコノミー):約10〜18万円
- ※時期・航空会社によって大きく変動します
3か月の留学費用シミュレーション(プラン別)
項目 | ミニマムプラン | バランス型プラン | 快適重視プラン |
---|---|---|---|
授業料 | 約42万円 | 約48万円 | 約51万円 |
滞在費 | 約24万円 | 約33万円 | 約42万円 |
生活費・交通費 | 約12万円 | 約17万円 | 約22万円 |
保険・ビザ | 約8万円 | 約8万円 | 約8万円 |
航空券 | 約10万円 | 約14万円 | 約18万円 |
合計(目安) | 約96万円 | 約120万円 | 約141万円 |
総額の見通しと考え方
このように、3か月間の語学留学で必要な総費用は、おおよそ96万〜141万円程度が目安となります。
- ミニマムプラン:できるだけ節約して最低限の生活を送りたい方
- バランス型プラン:安心できる環境で、無理なく学びたい方
- 快適重視プラン:生活の質も大切にしながら学びたい方
「長く留学すれば、その分費用も単純に倍・3倍・4倍になるのか?」と疑問に思う方も多いかもしれませんが、実際はそう単純ではありません。
航空券やビザ申請費などは1回で済みますし、授業料や滞在費も長期契約による割引や生活の工夫でコストを抑えることができます。そのため、1年留学でも3か月留学の“約2.5〜3.5倍”が現実的な総額目安となります。
このように費用の全体像を把握することで、自分の予算や留学スタイルに合った計画を立てやすくなります。都市や滞在スタイル、学校の選び方を上手に組み合わせれば、無理なく充実した留学を実現できるはずです。
40代でもワーキングホリデーは利用できる?
結論から言えば、オーストラリアのワーキングホリデービザ(通称ワーホリ)は、40代では利用できません。制度上の年齢制限があるためです。
オーストラリアのワーキングホリデービザ(subclass 417)の申請条件は以下の通りです:
- 申請時の年齢が18歳以上、30歳以下(または一部国籍で35歳以下)
- 日本国籍の申請者は「31歳になる前までに申請を完了する必要がある」
そのため、40代の方が制度としてワーホリを使うことは不可となります。
では、40代には「働きながら学ぶ」ことは不可能なのか?
そんなことはありません。実はオーストラリアには、学生ビザで滞在しながら、週20時間まで現地で働ける制度があり、これをうまく活用することで「ワーホリに近いスタイル」を実現している人もいます。
特に飲食業や小売業、清掃、ホテルなどでのアルバイトは留学生にとって定番です。英語力や環境によってはすぐに仕事に就けるとは限りませんが、「学びながら現地の社会に触れる」という点では、ワーホリと非常に似たメリットが得られます。
40代で実際に「学びながら働いている」日本人もいる
たとえば、48歳の日本人女性が学生ビザでシドニーに渡り、語学学校に通いながら飲食店で就労している実例があります。年齢に縛られず、学生ビザを活用して学びと就労を両立し、「実際に働くことで英語にも自信がついてきた」と語っています。
彼女は現在、就労ビザへの切り替えも視野に入れて計画を進めているとのことです。
※出典:アメブロ「アラフィフからのオーストラリア留学」
URL:https://ameblo.jp/reon-maiko/entry-12809575217.html
就労ビザや地方就労ビザへの切り替えも視野に
さらに、特定分野(IT、看護、建設など)での実務経験や資格がある方にとっては、TSSビザ(就労ビザ)や地方移住支援ビザなど、ワーホリに代わる現実的な長期滞在手段も存在します。
TSSビザの詳細はこちら:
https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/temporary-skill-shortage-482
まとめ:ワーホリは不可。でも「学びながら働く道」はある
- ワーホリは年齢制限で40代は対象外
- ただし、学生ビザでも週20時間まで就労可能
- 「学びながら働く」スタイルは十分実現できる
- 実際にチャレンジしている日本人の事例もある
- スキルがあれば、就労ビザや長期滞在への道も開ける
40代の留学では、制度上できないことにとらわれすぎず、自分に合った形で「学びと仕事」を組み合わせていく柔軟な発想が重要になります。
忙しい人にはハイブリッド型の留学という選択肢も?
仕事や家庭の都合で長期の海外留学が難しい人にとって、「オンライン留学」は時間や費用を抑えて学習できる現実的な方法です。
しかし、オンラインだけではモチベーションが続かなかったり、実践的な英語力が身についている実感が湧かなかったりすることもあります。
そこで注目されているのが、オンライン学習と現地滞在を組み合わせた「ハイブリッド型留学」です。
オンラインで準備 → 現地で実践
このスタイルでは、まず日本からオンラインで基礎力をつけ、その後、1週間〜数か月間、オーストラリアの現地キャンパスに通って、英語を実践するという段階的な学習が可能です。
語学学校によっては、オンラインで教えていた講師が現地授業も担当していることがあり、すでに顔なじみの先生と再会できる安心感は大きなメリットです。緊張感がやわらぎ、英語を話すことに前向きになれる人も少なくありません。
ハイブリッド型対応の主な語学学校(オーストラリア)
-
ILSC
オンラインから現地キャンパス(シドニー、ブリスベンなど)への切り替えが可能。一般英語や進学準備コースにも対応。
https://www.ilsc.com/language-schools/programs/online-english -
Greenwich English College
オンラインとシドニー・メルボルンキャンパスを組み合わせて受講可能。高品質なカリキュラムと柔軟なスケジュール設計に定評あり。
https://www.greenwichcollege.edu.au/ -
Kaplan International
オンライン学習(K+ Online)で基礎力をつけ、現地キャンパス(ブリスベン、パースなど)で短期集中型コースに参加可能。
https://www.kaplaninternational.com/jp/online-english-courses
短期でも十分な効果がある現地パート
ハイブリッド型の現地滞在は、1週間から参加できます。オンラインで英語に慣れている分、短期間でも実力を発揮しやすく、スピーキングやリスニングの強化に直結します。
例えば…
-
1週間コースの費用目安
授業料:約4万円、滞在費:約3.5〜5万円、航空券:約10〜18万円 → 合計:約17〜25万円 -
2週間コースの費用目安
授業料:約8万円、滞在費:約7〜10万円、航空券:約10〜18万円 → 合計:約25〜35万円
※時期や都市によって異なりますが、いずれも短期集中型で成果を感じやすい構成です。
こんな人におすすめ
- ✈️ 英語を実際に使う経験がしたいが、長期留学は難しい人
- 🌏 海外に行ってみたいけど、いきなりの渡航は不安な人
- 🎧 オンライン学習の成果を現地で確かめてみたい人
- 💬 英語学習を“体験”として印象に残したい人
- 🔁 自分のペースで無理なく“学び→実践”の流れを作りたい人
このような目的に対して、ハイブリッド型は柔軟で現実的な学習スタイルとして非常に適しています。
限られた時間の中で、英語力を着実に伸ばしたい40代の方には、特におすすめの選択肢です。
40代にとってのオーストラリア留学が今あらためて注目される理由とその意義
- 人生やキャリアの節目に、新しい学びを求める40代が増えている
- 子育てや仕事に区切りがつき、自分のための時間が取りやすくなる
- 経済的に自立しており、自己投資としての留学が実現しやすい
- 長寿化や定年延長を見据え、今後の人生設計を見直す動きがある
- 若年層よりも目的が明確で、学びへの集中力や継続力が高い
- 年齢に関係なく英語力はしっかり伸ばすことができる
- SNSやYouTubeから得られる実体験情報が留学への後押しとなっている
- 異文化への憧れが「いつか」から「今行こう」に変わってきている
- 留学を通して自分の価値観や生き方を再確認する人が多い
- オーストラリアは年齢や国籍に関係なく学びたい人を歓迎する文化がある
- 社会人向けの語学学校やカリキュラムが充実してきている
- 生活面や学習面でのサポートが整っており、安心して通える環境がある
- オンラインやハイブリッド型など多様な学習スタイルが選べる
- 短期滞在でも高い効果が期待でき、現地での実践的な学びが可能
- 語学にとどまらず、進学・就労・移住など将来につながる展開が期待できる